腰痛予防

す腰の障害予防のためのトレーニングのお話したいと思います。ただし、
腰痛予防のためのトレーニングといっても特効薬的&万能薬的なトレーニング
はもちろんありません。

 腰痛を防ぐためには体をしっかり支えるための筋を正しくトレーニングし、
反復する事が重要です。それにそっていればどういう種類のトレーニングでも
構いません。「苦手〜!」「そんなの本当に効果があるの〜?」と言われがち
な地味なトレーニングですが、そういう地味トレこそ大事。ガッチリ強化しま
しょう。


 まずはことばの理解から。人間の体を表層と深層に分けると、前者に存在す
る筋を「グローバルマッスル」後者に存在する筋を「ローカルマッスル」と呼
びます。

 グルーバルマッスルは大きな力を発揮し、体を動かす上での主働筋であるの
に対して、ローカルマッスルは体を下支えする土台のような筋。大きな力を生
むためにはしっかりした土台が大事であり、そこが不十分だと正しい力の発揮
は難しくなります。

 姿勢の維持には土台にあたるローカルマッスルの強化が重要です。

 ところが、この筋に正しく負荷をかける事が結構難しいんです。ローカルマ
ッスルは非常に小さくて細かい筋なので、負荷がちゃんとかかっているか分か
りづらく、負荷をかけるにはちょっとしたコツが必要です。そのコツをまずは
しっかり理解しましょう。

 ローカルマッスルに刺激をいれるトレーニングとしてイメージされやすいト
レーニングといえば「プローンブリッジ」。言葉じりだけではハテナですよね。

 この動きは肘から先の両前腕とつま先の4点で体重を支えて体を一直線にする
動作のことです。文字で書くと分かりにくいですが、誰もが一度は見た事がある
であろう動きがこれ。ただ、こういった動作はただ姿勢をまねるだけでは正しく
負荷がかかっていない事が多いです。

 正しい動作ではない無理な動作で行うとローカルマッスルを刺激しているよう
で、実際にはグローバルマッスルをかなり使っています。力感がなくて表面の力
を抜いても姿勢は変わらない〜というような感じのトレーニングが理想です。

 きつい姿勢でプルプル頑張る系のトレーニングは思ったような効果が出ていな
いことが多いので、無理な動作を頑張ってこなすよりも、正しい動作をしっかり
できる動作から確実にこなすようにしてください。

 ローカルマッスルを使うトレーニングはイメージされがちな動作よりももっと
もっと地味で実際に本当に効いているのかどうか非常に分かりにくいレベルのト
レーニングです。筋トレをやってやった感が出る派手な筋トレと違ってすぐに体
感しにくいのもローカルマッスルのトレーニングの特徴。そこがこのトレーニン
グの難しさなんですよね。本当に効果があるの?と疑いたくなるのも無理はあり
ません。

 ただ、体の声に耳を澄ませてよーーーくきいてみると、じわーっと体に負荷が
かかっていることがちゃんと分かります。そういう所をしっかり意識できれば強
固なローカルマッスルを作る事ができます。

 土台がしっかりすればその上に(表層に)つくグローバルマッスルも正しい動
きを覚えます。腰痛予防という事で今回はご紹介しましたが、結果的にはパフォ
ーマンスの向上など副効用もかなり期待できます。


 






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Posted by 上原悟 at ◆2015年12月24日13:45