ファンクショナル6

 ランニング動作における立脚期最終局面が「つま先が地面から離れる瞬間」
すなはち「離地期」です。この時期は地面に接している脚が体を前に進めるた
めの力源となるため、いかに効率よく力を地面に伝えられるかとが大きな課題
になります。

 短距離選手の場合はこの離地の瞬間にしっかり地面を蹴って体を力強く前に
進めることが求められるため、太ももの筋肉は大きく発達し、がっしりとした
体型になっていきます。体を前傾させて力を一気に爆発させるため、地面をう
まく捉えるためのトレーニングを徹底します。

 短距離界のホープである桐生選手が高校生のときに指導を受けていたのは走
幅跳を専門とした監督さんであり、入学してからこういた接地感覚&離地感覚
をとても大事にしていたとか。そういったエピソードからも、地面をいかに蹴
るかということの重要性がうかがい知れます。

 では、我々マラソンランナーの場合はというと、短距離選手同様にしっかり
力は地面に伝えたいけれど、それが長続きするための工夫をしなければいけま
せん。むやみやたらに筋肉をつけても体が重くなるだけですし、がむしゃらに
蹴ることももちろんNG。最小限の力で最大限の効果を出すことが重要です。


 ポイントは、

1)体の中心に近い筋を上手に使って効率よく力を伝達させる
2)地面を蹴った瞬間に体がぶれない様に反対脚をうまく操作する
3)蹴った脚を出来るだけすばやくリカバリーして次の動作にスムーズに
  つなげてく

 などです。ふくらはぎや太ももよりも先に臀部の筋を上手く使うことが出来
ればかなり効率の良いキックが出来ますし、筋を節約することにもつながりま
す。

 また、体のコントロールというのも非常に重要であり、エリートランナーの
走りはこういった作業がうまくできているため、とても軽快に見えて、力みが
ないのに前に進んでいくというような走り方になっています。

 もちろん蹴ることだけが上手くてもランニングフォーム全体の状態が悪けれ
ばなかなか良い走りにはならないので、前回までの「接地初期」「立脚中期」
と合わせて、うまく体をコントロールさせていけるかどうかはとても大事です
し、こういった観点からトレーニングを進めていくようにしましょう。







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